更新日:2020年8月20日
発売から2年経つも衰えない人気

前身であるGMTマスターは、パン・アメリカン航空と共同開発によりデュアルタイムウォッチロレックスとして1955年に発表された、国際線パイロット向けのナビゲーション機器として開発された「空」の時計である。
24時間を計測できるGMT針に両方向回転式ベゼルの機能により、パイロットは出発地と目的地の2つの時間を同時に確認できる特徴があった。
GMTマスターⅡは更なる進化を遂げた上位モデルであるが、実は1990年から1999年までの約9年間にわたりGMTマスターと併売されていた時期もある。
見た目では6時の位置にあるGMT MASTERのモデル名以外ではほぼ区別がつかないが、針が単独可動が可能になったことにより、3カ国のタイムゾーンがわかるようになりトラベルウォッチとしての人気を不動のものにした。

特徴的なツートンカラーのベゼルを持ちながら高機能、ロレックス屈指の人気モデルであるGMTマスターシリーズ。現在GMTマスターは1999年を最後に生産終了となり現行はGMTマスターⅡのみとなっており、最新モデルは2018年に発表された第4世代のRef.126710となっている。発表から2年経ってなお、現在も変わらぬ人気を誇っている。

Ref.126710の特徴
バーゼルワールド2018で話題をさらったのがGMTマスターの象徴として長年親しまれてきた赤青のツートンカラーのベゼルを持つ[Ref.126710BLRO]通称ペプシの復活である。
同時期には126711CHNRのピンクゴールドのコンビ通称カフェオレとピンクゴールド無垢の126715CHNRも登場した。
2007年発表の前モデル[ Ref.116710LN]では、使いやすい黒ベゼルでGMTマスターⅡの更なる人気の火付けとはなったものの、象徴である赤青ベゼルはなかった。
2014年に[ Ref.116719BLRO](ホワイトゴールド)でペプシが発表されていたが、2018年に遂に使いやすく人気のあるステンレススチールで発表となったのである。
バットマンが2019年には同じSSの青黒ベゼルである[Ref.126710BLNR]の通称バットマンが発表され、近年GMTマスターは大いに盛り上がり話題に事欠かない。

また[Ref.126710]の躍進の大きな要因に、ジュビリーブレスレットがあることを忘れてはいけない。
現行のスポーツロレックス唯一のジュビリーブレスレットであり、搭載されているものはGMTマスターⅡのために専用に設計された。
そのためケースとの相性も良く、スポーツロレックスでありながら上品さも持ち合わせた仕様となっている。
アップデートはブレスのみではない。最新のGMTムーブメントであるCal.3285を装備している。特徴はパワーリザーブが大幅に長くなったことことだ。全モデルまでのCal.3186の稼働時間は48時間だが、Cal.3285は70時間である。
パラクロムヒゲゼンマイやパラフレックスショック・アブソーバーなどの最先端の素材とハイテクノロジーを使用しており、15%もエネルギー効率が上がっている。
当然、スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)の認定を受けている。
人気モデルゆえの変動幅の大きさ
デイトナと同じく値動きが大きいモデルとなっているペプシは2018年7月の販売時は初期値250万円という驚異的な値がつき、翌年のバットマンも販売当初は高騰し270万円を記録した。
しかし2019年年末には流通による値崩れを起こし大きく下がり、その後の年末商戦でもペプシのみ値上がるなど読みづらい展開となっている。
コロナ時の変動幅も大きかったが、現在はまた他のモデルと同じく価格が上がってきておりカフェオレの価格は急激に上がったのも1つの話題になった。
購入するならペプシよりも上がり方が緩やかであるバットマンがお得だろう。
これから新作発表を控える8月現在が最高値となるのではないかと予測をするも、冒頭にも記載した通り、値動きが大きいため見極めが難しい。次に下がったタイミングで購入しても良いのではないだろうか。
Ref.126710BLRO(赤青ベゼル:ペプシ)

Ref.126710BLNR(青黒ベゼル:バットマン)
